ふたりで育児日和*

保育士夫婦による子育てと家族の記録。

保育士が考えるイヤイヤ期の子への対応

2歳6ヶ月の息子がイヤイヤ期の絶頂期を迎えています。イヤイヤ期というネーミングがそもそもネガティブでイヤ、yusukeです。

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イヤイヤ期は脳や心が発達している過程で、子どもが成長している証!(だからもっとポジティブになれるネーミングにして)

本来なら喜ばしいことですが、なーんも言うこと聞かない子どもに対して、喜ぶどころか苛立ちを覚えることも…。

 

 


ただ親として

自分の意思をしっかり持って欲しいとか

しっかり主張できる人間になってほしい

願う自分もいます、

 


でも今はどうしても目先のことしか考えられず、

言うことを聞いてほしいし

親の思う通りについてきてほしいって

思ってしまいます。

 


いやいや主張の仕方が違う!そんなわがままには育ってほしくない!

そう思うところですが、まだまだ発達過程。気持ちのコントロールが上手くできないのです。

 


ここで子どものわがままにも思える主張と、寄り添うことで、自信に繋げ自己肯定感を高めていくことが大事

 


自分でできた!ぼくってすごい!もっとやってみたい!

 


自信が持てることでさらなる意欲に繋がります。

 


では子どもにどう寄り添っていくか、ここで保育士がよく使う小技を3つ紹介します。

 


1.受容する

とにかくまずは子どもの気持ちを受け止めます。

例えば「やだやだ!ご飯食べたくなーい!」と言っている子どもがいたとします。

"もう空腹でグズグズじゃんか、お腹空いてるでしょ"と思ってしまいますが、その気持ちに共感はできなくても、「まだ食べたくないんだね、もっと遊びたかった?」と気持ちを受け止めてあげることはできます。

こう受容することによって「自分のことわかってくれているんだ」と安心でき、気持ちが落ち着きます。そのため、その後の言葉も入りやすくなります。 

 


「まだ食べたくないんだね、もっと遊びたかった?」

「じゃあまたご飯の後に続きしよう」

 


まずは受容!このワンクッションを入れてから、やってほしい行動を提示すると良いです。

 


2.iメッセージで伝える

「youメッセージとiメッセージ」というコミュニケーション方法。

 


例えば、食事中にスプーンを投げたら…

 


「〇〇くんダメでしょ!」は、相手(you)が主語のメッセージ。

これを言い続けられてしまうと、"ボクってダメなんだ"、と落ち込み、自己肯定感が下がります。

会社で上司に言われたと想像してみると分かりやすいです。自信をなくしますよね…。

 


次に、「(私は)スプーンは投げちゃダメだと思うよ」や「そんなことされたらパパ悲しいな」は、自分(i)が主語のメッセージ。

こちらの方が、相手を責めずに伝えることができます。また、「悲しい」「嬉しい」などと親の感情を言ってあげることで、まだ物事の良し悪しの判断が難しい子どもにも分かりやすく伝わります。"これは大好きなママが悲しいことなんだ"、と。

とにかく子どもを否定せず伝えられるiメッセージ(愛メッセージとも言えるかも!)がおすすめです。

 


3.子どもが自分で選択出来るようにする。

 


自分でやりたいって思いに応えるのには持ってこいの方法。

 


例えば、「やだやだ!ご飯たべたくなーい」だったら、

 


「今日のエプロンどっちにする?」「お茶碗どれにする?」「席はパパの隣かママの隣どっちがいい?」「イスまで抱っこでいく?手繋いでいく?それともロケットで飛んでっちゃう!?」

と食事に向かう中での行程で、選択肢を用意して自分で決められるようにします。

 

やだやだ言い続けられても次の選択肢を用意し続けて、その我慢比べのようなやりとりを楽しむくらいにすると、子どもも思わずクスッと笑っちゃうかも!

 

 

 

 


以上、3つの小技を紹介しましたが、保育園ではかなり効き目あります。

特にイヤイヤ期は、親の指図を受けずに自分でやりたいっていう時期ですから、

子どもにして欲しい行動を提示する前に、小技3つを合わせ技でワンクッション、ツークッションと挟んでいくことがポイントです。

 


でも、我が子を持って思いました。保育園だから出来る"保育園パワー"て存在するんだって。

よく保育士時代には保護者の方から、「家じゃ全然やってくれません」「給食でニンジン食べてるんですか?家じゃ全く食べません」とか言われることがあったのですが、我が子を持ってそれが良く分かりました。

 


この小技を持ってしても無理なときは無理!!!子どもって保育園では本当に頑張ってるんだなあーと思いました。

ただ発達に即した関わり方ではあるので、その対応の仕方に意味がないわけではありません。子どもに安心感を与え、自己肯定感を高めることを助ける、子どもの発達に基づいた関わり方。子どもにはプラスになっています。

 

 

 

それに、頭で分かってても、親も同じ人間。感情的になってしまうことだってあります。

 


でもイヤイヤ期が成長期なんだ、終わりはあるんだって分かっているだけで少しは楽かも。


怒ってしまっても大丈夫。

お互いに落ち着いた時に謝ればいいと思います。

「怒ってごめんね、あれはパパは悲しかったなあ」とiメッセージで。

 

 

 

さて、最後にですが、そもそもこういった子どもの発達の勉強を、学校とか親になる前に習う機会があるべきだなあと思います。

 


きっと調べれば出てくるのだろうけど、悩んでから調べるより、発達過程やそれにあった関わり方を知っておいた上で、子どもと接する方が健康的だなあと感じました。

 


では、イヤイヤ期のお子さんをお持ちのみなさん!一緒に頑張って乗り越えましょう*